「冗長性(じょうちょうせい)」って難しそうな言葉に聞こえますよね。
実はITの仕組みの中にも、この「冗長性」があることで、とっても便利で安心な生活が送れているんです。
今回は、「冗長性」が一体どんなもので、ITの世界でどんな良いことがあるのかを、わかりやすくお伝えします。
冗長性とは、「予備がある」ということ!
まずは、この「冗長性」という言葉の意味から。
簡単に言うと、「もしもの時のために、同じものをいくつか用意しておくこと」。
シンプルにいうと「予備がある」って考えるとわかりやすいかもしれません。
例えば実生活で言うとこういうこと
自転車の鍵の冗長性
あなたは自転車の鍵をひとつだけ持っていますか?
もし、鍵をなくしてしまったら、自転車に乗れなくなってしまいますよね。だから、多くの人はスペアキー(予備の鍵)を持っています。これが「冗長性」です。

スマホの充電器の冗長性
家で使う充電器と、学校や仕事に持っていくための充電器、2つ持っている人も多いと思います。もし、片方を忘れても、もう片方があるから安心!これも「冗長性」です。

このように、もしもの時に困らないように、あらかじめ余分なものを用意しておくのが「冗長性」なんです。
ITの世界では、冗長性があることで「止まらない」「なくならない」が実現!
ITのシステムは、たくさんのコンピューターや機械が連携して動いています。
もし、その中のどれか一つが壊れてしまったら、システム全体が止まってしまうかもしれません。
そこで「冗長性」の出番です!
ITの世界では、壊れて困るような大切な部分に、同じ機能を持つ「予備」をいくつも用意しておくんです。まるで、心臓の手術をする時に、もしものために輸血用の血液をたくさん用意しておくようなイメージです。
具体的な例で見てみましょう。
ウェブサイトの冗長性
あなたがいつも見ているYouTubeやX(旧Twitter)などのウェブサイトは、たくさんのサーバー(コンピューター)で動いています。
もし、そのうちの1台が壊れても、他のサーバーがすぐに代わりに動いてくれるように、予備のサーバーが用意されています。
だから、私たちがウェブサイトを見ようとした時に「あれ?見られない!」となることがほとんどないんです。
冗長性で大切なデータが消えない!
GoogleフォトやiCloud Driveなど、写真を保存しているサービスや、学校のテスト結果などを記録しているシステムも、データが消えてしまうのは困ります。
そうならないように、同じデータをいくつかの場所にコピーして保存しています。 もし、データの保存場所の1つが壊れても、別の場所に同じデータがあるので、データが消えてしまう心配が少ないんです。
冗長性でお店のレジが止まらない!
お店によっては、レジのシステムに予備のコンピューターを用意していて、もしメインのコンピューターが壊れても、すぐに予備に切り替わるようになっています。お客さんを待たせることなく、スムーズにお会計ができるんです。
このように、ITの世界での「冗長性」は、システムが途中で止まってしまったり、大切なデータが消えてしまったりするのを防ぎ、「常に動き続けられる」「安心して使える」といったメリットを生み出しているんです。
冗長性って何?のまとめ
「冗長性」とは、簡単に言うと「もしもの時のために、同じものをいくつか用意しておくこと」、つまり「予備があること」でした。
ITの世界では、この「冗長性」があることで、
- ウェブサイトがいつでも見られる!
- 大切なデータが消えない!
- システムが途中で止まらない!
といった、私たちが安心してITサービスを使えるための大きなメリットが生まれています。普段意識することはないかもしれませんが、私たちが快適にインターネットを使ったり、スマホで遊んだりできるのは、この「冗長性」のおかげでもあるんですよ!
参考資料
- 総務省 国民のための情報セキュリティサイト:「情報セキュリティ」とは?
- https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/cybersecurity/security/003.html (冗長性について直接の記載はありませんが、情報セキュリティの重要性を理解する上で参考になります。)