最近「EAT」という言葉をよく聞く機会が増えました。
「EAT」は現在のSEO対策に重要な考え方で、高品質なコンテンツを作成する上で非常に重要な項目です。
この記事ではEATの考え方と具体的な対策を解説したいと思います。
目次
EATとは?
EATとはGoogleが定めた3つの評価基準のイニシャルを使った造語です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
Googleではページの品質を評価するために上記の項目を重要視しており、SEOを行う上で大切な考え方となります。
このEATを満たさないページは高い評価を見込めません。
ページの評価を高めるために、
- コンテンツの品質
- E-A-Tの評価
同軸のレベル向上をすすめる必要があります。
Googleの品質評価ガイドラインにもページの評価を示す要素として「EAT」が記載されています。
3.2 Expertise, Authoritativeness, and Trustworthiness (EAT)
EATが評価基準に追加された経緯
過去のSEO対策では検索エンジンの精度の低さを逆手に取り、サイト内にキーワードを記載したり有料リンクを購入する方法などが横行し、低品質で間違った内容の記事が検索の上位に表示されてしまう問題が発生しました。
そこでGoogleが検索エンジンのアップデートを行い、記事の品質が検索順位に影響を与えるようになりました。
今もなお「ユーザーに利益のある情報を提供する」「正しい情報を提供する」というGoogleの基本方針に沿ってアップデートを続けています。
EATの各項目について
EATの各項目を解説します。
Expertise(専門性)
WEBサイトが「専門性に特化しているか」という要素です。
あらゆるテーマの記事を書くよりも、一つのテーマに絞って書く方が専門性が高まります。
具体的に言うと「色んなジャンルの本を揃えた普通の本屋さん」よりも「小説だけを揃えた本屋さん」の方が専門性が高いと判断されます。
ここから更に「時代小説だけを揃えた本屋さん」にすれば、かなり絞られたターゲットに特化したサイトになりますよね。
このようにテーマを絞った特化サイトにすれば、サイト内のすべての記事に関連性が生まれやすくなり、内部リンクで繋げられるため、Googleが専門性が高いと判断する可能性が高いです。
「専門性」は権威性と信頼性の獲得に必須なため、EATの中で最も重要な項目なのでサイト作成前にしっかりと意識しておきましょう。
Authoritativeness 権威性
権威性は「誰が書いた記事か」を重視する要素です。
著者情報や運営者情報などでそれを判断する場合もあり、記事内容で判断する場合もあるでしょう。
Googleの詳しい把握方法は不明ですが、一般人が書いた記事よりも「医者」という権威を持った人が書いた記事の方が評価が高いことは間違いありません。
一昔前は「病名 治し方」などで検索すると個人ブログも多く見かけましたが、今ではYMYLに関する記事は、権威性が重要視されているため、上位は医療機関などのサイトで埋め尽くされています。
YMYLは、「Your Money or Your Life」の略で、主に「医療」「法律」「金融」など、人々の生活や命に直結するようなテーマのことを指しています。
これらのテーマにおいては、より権威性の重要性が高まっていることを覚えておきましょう。 YMYLについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
Trustworthiness 信頼性
信頼性は「ユーザーに信頼されているか」を指標とした要素です。
例えば日本歯科医師会が発信している情報と、一般のブロガーが書いた情報では、信頼できるのは前者でしょう。
もう少し近いところで言うと、ただ商品の情報や口コミを羅列した記事よりも、自分が体験したことを、写真を使いながら自分の言葉で書いた記事の方が信頼性があると判断されます。
記事内容以外にも、信頼性を担保するためには「サイトのSSL化」「運営者情報の記載」「会社情報」「プライバシーポリシー」など、ユーザーが安心できる材料も必要です。
EATを高める具体的な対策
「専門性」「権威性」「信頼性」について理解できたと思いますが、では具体的に自分のサイトでどのような対策をすればいいのか、悩みますよね。
ここではEATを高めるための具体的な対策7つをご紹介します。
サイトのSSL化
先ほども少し触れましたが、サイトをSSL化しておくことは、ユーザーの安心に繋がります。
SSL化は、サイトを暗号化することでユーザーの情報を守ることができる施策です。
GoogleはすべてのサイトにSSL化を推奨しており、今ではWebさサイトを公開する際の最低限のセキュリティ対策として知られています。
SSL化されていないサイトは信頼性が低いとみなされ、上位表示が難しくなるため、この機会に見直しておきましょう。
専門性を意識し、特化したサイトを作成する
こちらも上で詳しく触れましたが、様々なテーマの記事を書くよりも、一つのテーマに絞ったサイトを作った方が、専門性が上がります。
「医者」や「弁護士」でなくとも、ある分野で専門的な知識や経験を持っていれば、そのテーマに特化して書くことができます。
あるいは自分が実際に利用したサービスや商品に特化させて書くことも有効でしょう。
その際にはなるべく小さな範囲から作り上げていくことを意識しましょう。
テーマの範囲を広げていくことは後でもできるので、まずは小さく絞ったテーマから書いていくのが理想的です。
内部リンクを密におこなう
特化サイトでテーマを絞ることで、自然とサイト内の記事すべての関連性が高くなります。
つまりは内部リンクの密度が高まるということです。
記事同士が密に繋がっていることで、Googleが専門性を判断する一つの指標になります。
また、トップページやカテゴリーページも分かりやすくすることで、下層記事との関連性も明示でき、評価が高まる可能性があるでしょう。
著者情報を明記する
著者情報は、EAT3つの観点から必要になります。
もちろん、サイトの運営者情報、会社の場合は会社情報なども必要です。
「この記事は誰が書いたのか」が一目で分かることで、信頼でき、さらに専門家であれば権威性や専門性もここで伝えることができます。
一次情報で記事を書く
一次情報は「自分で実際に体験した情報」のことです。
自分で体験したことは、自然とオリジナル要素が加えられ、独自性が出ます。
それによって信頼性、専門性が高まる要因になるでしょう。
調べた情報を羅列するような誰でも書ける記事は今のGoogleには評価がされにくくなってきています。
自分の体験ベースで記事を書くことを意識しましょう。
権威性を持つサイトから引用する
記事を書いている際に、データや書籍情報が必要な場合もあるでしょう。
そういった場合はなるべく権威性のあるサイトから引用しましょう。 情報の信憑性をユーザーに伝えるためには有効な手段です。
公的機関や教育機関、病院など、権威性、専門性を持つサイトから引用することが重要です。
ただし、引用にはそれぞれのサイトに規定があります。
必ず事前に確認し、要件を満たしたうえで引用するようにしましょう。
SNSなどでブランディングをする
最近はSEOだけでなく、SNSを使った集客も活発化しています。
個人が利用するイメージがあるSNSですが、今では企業もSNSを使って情報発信することが当たり前になってきてますよね。
SNSでフォロワーや登録者が増えると、その発信内容での専門性、権威性が高まる可能性があります。
まとめ
今回はGoogleが記事を評価する上で定義している3つの項目「E-A-T」について解説いたしました。
Googleでは常に「閲覧したユーザーにとって、有益かつサイトが使いやすいか」を重要視しています。
具体的な対策すべてを実行することは難しいと思いますが、一つずつできることから実践していきましょう。
すべてを網羅するにはそれなりに時間がかかります。 時間をかけてじっくりサイトを育てていきましょう。