Webサイトを運営していると、「PC版とスマホ版でURLが異なる」「色違いの商品ページがたくさんある」といった理由で、中身がほとんど同じページが複数できてしまうことがあります。
そのままにしておくと、検索エンジンが「どのページを検索結果に出せばいいの?」と迷ってしまったり、ページの評価が分散してしまったりする原因になります。
そんな時に役立つのが「canonical(カノニカル)タグ」です。
この記事では、canonicalタグの基本的な意味から、SEO上のメリット、具体的な書き方、そしてWordPressなどのCMSを利用する場合のポイントまでを分かりやすく解説します。
目次
canonicalタグ(カノニカルタグ)とは?
canonicalタグは、Webサイト内に「内容が重複しているページ」や「非常によく似たページ」が複数ある場合に、検索エンジンに対して「これがメイン(正規)のページです」と伝えるためのタグです。
専門用語では「URLの正規化」と呼ばれます。
なぜ「URLの正規化」が必要なのか
Googleなどの検索エンジンは、URLが1文字でも違えば「別のページ」として扱います。例えば、以下のようなケースです。
- 「http」と「https」の違い
- 「www」のあり・なし
- PC用URLとスマホ用URLが別々
- 広告計測用のパラメータが付いたURL
これらが放置されると、検索エンジンからの評価(被リンクの価値など)がそれぞれのURLに分散してしまいます。canonicalタグを使って「このURLに評価をまとめてください」と指示することで、SEOの評価を統合できるのです。
canonicalタグを設定する3つのメリット
正しく設定することで、以下のような効果が期待できます。

1. ページの評価(SEOシグナル)を統合できる
複数のURLに分散していたリンクやアクセスの評価を、指定した1つの「正規URL」に集約できます。これにより、本来得られるはずだった検索順位の向上を期待できます。
2. 重複コンテンツとみなされるのを防ぐ
Webサイト内に似たようなページが大量にあると、検索エンジンから「質の低いコピーコンテンツが多いサイト」と判断されるリスクがあります。canonicalタグで主従関係をはっきりさせることで、この問題を回避できます。
3. クロールの効率が良くなる
検索エンジンのロボット(クローラー)が、重複した不要なページを巡回する時間を減らし、新しいページや重要なページを優先的に見てくれるようになります。
具体的な書き方と設置場所
canonicalタグは、HTMLファイルの <head> タグの中に記述します。
基本の記述例
正規(メイン)としたいページのURLが https://example.com/main-page の場合、重複しているすべてのページの <head> 内に以下のコードを記述します。
<link rel=”canonical” href=”https://example.com/main-page” />
設定時の重要なルール
記述する際は、以下のルールを必ず守ってください。
- 絶対パスで記述する
「/page-a」のような相対パスではなく、「https://~」から始まる完全なURL(絶対パス)で記述します。 - スマホ版やパラメータ付きURLにも設置する
正規ページ自身には「自分自身」に向けたcanonicalタグを設置し(自己参照)、重複ページには「正規ページ」に向けたタグを設置します。
やってはいけない!よくある間違い
設定を間違えると、逆に検索結果に表示されなくなるなどのトラブルにつながります。以下の点に注意しましょう。
noindexタグと併用しない
「インデックスさせない(noindex)」と「正規URLとして評価してほしい(canonical)」を同時に指定するのは矛盾しています。検索エンジンが混乱するため、これらは併用しないのが一般的です。
robots.txtでブロックしない
検索エンジンがcanonicalタグを読み取るためには、そのページにアクセスできる必要があります。robots.txtでクロールを拒否してしまうと、タグの効果が発揮されません。
複数のURLを指定しない
1つのページに異なるURLを指定したcanonicalタグを複数書いてはいけません。また、サイトマップでの指定とHTMLタグでの指定が矛盾しないように注意してください。
WordPressなどのCMSを使う場合
HTMLを直接編集するのが難しい場合でも、WordPressなどのCMS(コンテンツ管理システム)を使っていれば、設定は比較的簡単です。
世界中のWebサイトの約4割で利用されているWordPressでは、多くのSEOプラグインがcanonicalタグの自動出力に対応しています。
- 基本的な挙動:
多くのプラグインでは、記事を公開すると自動的にその記事のURLがcanonicalとして設定されます。 - 高度な設定:
特定の記事を別の記事に正規化したい場合(例:古い記事の内容を新しい記事に統合したいが、古い記事も残しておきたい場合など)は、投稿画面のSEO設定項目から「カノニカルURL」を個別に指定できる機能がついていることが一般的です。
CMSを利用している場合は、無理にテーマファイル(header.phpなど)を編集しようとせず、まずは利用しているSEOプラグインの設定を確認することをおすすめします。
まとめ
canonicalタグは、サイト内の重複コンテンツを整理し、検索エンジンに正しい評価を伝えるための重要な「名札」です。
- 似たページがある場合は「正規URL」を決めてcanonicalタグで指定する。
- 記述は必ず <head> 内に、絶対パスで行う。
- WordPressなどのCMSならプラグインで管理するのがおすすめ。
正しく活用して、Webサイトの価値を最大限に検索エンジンへ伝えましょう。
