ブログを書いていると、他サイトのコンテンツを引用した方が説明がしやすい、という場面が出てくると思います。
しかし、ブログで他サイトのコンテンツを引用する際にはルールを守らなければ、著作権侵害の対象となり、罰則を受けてしまうことがあります。
そのため、引用ルールを把握しておき、適切に引用をすることが重要です。
この記事では、ブログで引用をする時のルールや、著作権侵害にあたった場合のリスクについて解説します。
ブログ運営をしている方は必ず知っておくべき内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
引用とは?
引用とは、他サイトや書籍など、自分ではない誰かの著作物を自サイトやブログに掲載することを言います。
著作物には、文章の他、イラストや音楽、映画やコンピュータープログラムなどが該当し、これらは著作権法で守られています。
そのため、これらの著作物を引用する場合には、著作権法で定められたルールに従い、掲載する必要があるのです。
それでは事項で引用に関する4つのルールについてご説明します。
引用に関するルールは4つ
文化庁が定める引用のルールは、以下のとおりです。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)
引用元:著作物が自由に使える場合(文化庁サイト)
他人の著作物を引用するときには上記4つのルールを必ず遵守し、著作権法で不利益を被ることがないように気をつけましょう。
それでは4つのルールについて順に解説します。
1.他人の著作物を引用する必然性があること
まず一つ目は「他人の著作物を引用する必然性があること」とありますが、要は「正当な理由を持って引用しているか」ということです。
例えば、自分の考えを述べるときに、公的なデータやコンテンツを引用すれば信頼性が増しますよね。また、小説の一節を引用し自分の考えを端的に分かりやすく伝える、ということもあるでしょう。
つまり、ブログ記事に引用部分があった方が、説得力や信頼性が増したり、読者に分かりやすく伝えられる場合においては「正当な理由」であると認められます。
一方で、装飾が少なくて寂しいから、オシャレな画像を他サイトから拝借しよう。文章を思いつかないからきれいにまとめてくれてるこのサイトから引用しよう。というような使い方はNGです。
自分だけでなく、他社が見ても「正当な理由を持って引用しているか」を考えてみましょう。
2.自分の著作物と引用部分とが区別されていること
二つ目は「自分の著作物と引用部分とが区別されていること」です。これはそのままの意味ですが、「ここは引用部分なんだな」と一目で分かるような仕様になっていることを指します。
ブログでは以下のように【<blockquote>タグ】を使うのが一般的です。
【引用】【/引用】
その上で枠で囲むなどの装飾をし、より分かりやすくしているブログもありますね。
3.自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること
三つ目は「自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること」です。
簡単に言うと、自分の著作物がメインであり、引用部分はあくまでも補完の意味で使われているか、ということです。
引用部分が大多数を占めてしまい、自分のコンテンツが半分以下になってしまった場合、引用としては認められません。
ブログの場合、引用部分は記事全体の2割程度に抑えておくとよい、と言われています。
あくまでもメインは自分のコンテンツです。それだけでは伝えきれない、情報が足りない場合のみ、引用を利用するようにしましょう。
4.出所の明示がなされていること
最後は「出所の明示がなされていること」です。これはそのままの意味で、どのサイトから引用したかをブログに記載しなければならない、ということです。
引用部分の下部分に引用元のサイト名を記載します。リンクもつけておくとより親切でしょう。
ルールを守らないと起こりうる3つのリスク
著作権法において、引用のルールは前述した通りですが、これら4つのルールを守らずに引用してしまった場合はどのような罰則があるのでしょうか。
著作権侵害である、と引用元もしくは第三者が判断した場合、以下3つのリスクがあります。
- 損害賠償を請求される(著作権法第114条)
- 刑事罰を科される(著作権法第119条)
- ブログ閉鎖を求められる(著作権法第112条)
参照:著作権法
損害賠償は、文章や画像の使用料として請求される場合が多く、賠償金額は減らすことができません。
また、悪質な場合は刑事罰を科されることもあります。
・最大10年の懲役
・最大1,000万円の罰金
という、重い刑罰が下る可能性もあるため、注意が必要です。
著作元の意向によっては、ブログ自体の閉鎖を求められることもあります。著作物自体を削除しても、閉鎖せざるを得ない場合もあるでしょう。
これらのリスクを避けるためにも、引用のルールは必ず守りましょう。
実際にブログで「引用」する方法を解説
ここでは、ブログ運用によく使われるWordpress(ブロックエディタ)で引用する方法を解説します。
WordPressの投稿画面で右上の「+」マークをクリックします。
その中から「引用」をクリックしてください。
すると以下のような画面になるため、ここに引用文と引用元を記載したらOKです。
ブログで使う画像にはフリー素材を!
テキストを引用する場合は上記のやり方で可能ですが、画像やイラストを使う時にはなるべくフリー素材を利用しましょう。
おすすめのフリー素材サイトはこちらです。
【画像】
pixabay( https://pixabay.com/ja/ )
写真AC( https://www.photo-ac.com/ )
ぱくたそ( https://www.pakutaso.com/ )
Unsplash( https://unsplash.com/ )
GIRLY DROP(https://girlydrop.com/)
【イラスト】
イラストAC( https://www.ac-illust.com/ )
いらすとや( https://www.irasutoya.com/ )
HUMAN PICTOGRAM2.0( http://pictogram2.com/ )
いらすとん( http://www.irasuton.com/ )
それぞれに特色があるので、ブログの雰囲気や記事の内容によって使い分けるのがおすすめです。
まとめ
ブログで引用を使う際には注意すべきルールがあります。これを怠ると刑罰に科される可能性もあるので、本当に引用する必要性があるのか、引用前に精査しておくと安心です。
きちんとルールを守ったブログ運用をおこない、フリー素材やオリジナルのコンテンツを使った、質のいいブログを作っていきましょう。
「ブログ内で引用したいがどうすればいいか分からない」という疑問にもお答えします。
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